[Azure] Bicepを試してみる

投稿者: | 2025年7月21日

Bicepとは、Azureのリソースをデプロイするために設計された言語です。Azure Resource Managerの改訂版で、jsonよりも学習コストを減らし、分かり易く記述するためのものとして開発されました。

今回はBicepを利用して最も簡単な構成、Azureストレージアカウントを1つ作ります。オペレーションのローカルマシンはWindowsです。

ログインとリソースグループの作成

Powershellを立ち上げ、まずAzure環境にログインします。

az login

東京リージョンにリソースグループを作成します。

az group create --name myRG --location japaneast

Bicepファイルの作成

Bicepファイルを作成し保存します。ファイル名は “main.bicep” とします。

// パラメータの定義:デプロイ時に指定するストレージアカウント名
param storageAccountName string

// リソースの定義:ストレージアカウントを作成する
resource stg 'Microsoft.Storage/storageAccounts@2023-01-01' = {
  // ストレージアカウントの名前(指定されたパラメータを使う)
  name: storageAccountName

  // 作成先リージョン(デプロイ対象のリソースグループと同じ場所)
  location: resourceGroup().location

  // SKU(ストレージの性能・冗長性)→ 最も一般的な Standard_LRS を使用
  sku: {
    name: 'Standard_LRS'
  }

  // ストレージの種類:Blob, File, Queue などすべて使えるタイプ
  kind: 'StorageV2'

  // その他の設定(今回は省略)
  properties: {}
}

Azureリソースのデプロイ

Powershellで以下を実行し、Bicepで定義したリソースをデプロイします。

$storageName = "myuniquestorage$(Get-Random)"
az deployment group create `
  --resource-group myRG `
  --template-file main.bicep `
  --parameters storageAccountName=$storageName

Azureのストレージアカウント名はグローバルで一意である必要があるため、一行目でGet-Randomを使ってランダムな名称を作っています。

Azure Portalからも作成したストレージアカウントが確認できます。

リソースの削除

最後に不要なリソースをリソースグループごと削除しておきます。

az group delete --name myRG --yes