プレゼン資料作成時に留意すべき3つの基本事項

投稿者: | 2020年10月25日

最近、パワーポイントで企画提案のプレゼンテーション資料を作成する機会が増えてきました。

今回は、下記の書籍から、パワーポイントでプレゼンテーション用スライドを作成する際の基本的な心得を3点ピックアップし、今後の指標としたいと思います。

当たり前と思われることながら、実はあまり(全然)できていなかったりするTipsも多く、プレゼン資料作成に悩まれている方には、お薦めの一冊です。

スライド作成前に必ず行うこと

まず強調されるべきは、いきなりスライド作成に取り掛かってはならないということです。

ありがちなのは、まず図表の作成に取り掛かり、そこから何が言えそうかを考え、使えそうな状態に組み合わせる、というやり方ですが、それでは結局使えない「死にスライド」が大量に出来上がってしまいます。

プレゼンテーションで最も重要なのはストーリーです。先にスライド作成に着手してしまうと、ストーリー化が辻褄合わせの状態になります。

まずストーリーを考える。その為に、スライド作成の前に紙に手書きするということを著者は強く勧めています。どのような構成にすれば相手に最も伝わるのか、まず紙に書いて構想を練ることが第一となります。

メッセージの作成とストーリー化に全体の時間の7割を割くことが望ましい、と言われています。

スライドの構成要素と作成順序

ストーリーが固まったらスライド作成に取り掛かりますが、1枚1枚のスライドには概ね決まった構成要素というものがあります。

  • メッセージ
  • グラフ/チャート/表
  • グラフ/チャート/表のタイトル
  • 情報の出所
  • ページ番号
  • 脚注

メッセージは言わずもがな、そのページで最も伝えたい事柄です。ここが明快かつ簡潔でないと、そのスライドの意味合い自体がぼやけてしまう為、最重要項目となります。

また、ページにグラフ/チャート/表などがある場合、そこに使われている数値や情報の出所を明記することが望まれます。オーディエンスによっては、情報の出所が非常に気にされることがあり、場合によっては資料全体の信頼性にも影響するので、注意が必要です。

ページ番号も疎かにできません。全体としてしっかりした印象を与えるため、資料の細かいところまで気を配りましょう。

スライドの作成順序は、①まずページ番号を打ち、②次にメッセージを書き出し、③情報の出所を記す。情報の出所はうっかりすると忘れがちなので、グラフなどに取り掛かる前に先に記入しておきます。そして、④グラフ/チャート/表のタイトル、⑤グラフ/チャート/表、⑥脚注、と続きます。

”メッセージ”のポイント

スライドで最重要となる”メッセージ”ですが、外してはならないポイントがあります。それは、

  • 1スライド1メッセージとなっているか
  • 主張が明確になっているか
  • 短いか

です。

1枚のスライドに複数のメッセージが混ざってしまうと、その頁で本当に伝えたいことは何なのか、が曖昧になってしまい、そのスライドの意義が薄れてしまいます。スライド1枚あたり、1つのメッセージに対応させることが、大原則となります。

また、「今年度の売り上げの推移」など、コンテンツを見れば当たり前に分かることをメッセージに書くことも意義を欠きます。そのコンテンツから何が導き出されるのか、仮説は何か、明快なポジションを張ることに、メッセージの意味があるのです。

最後に、メッセージは短くあるべきということが言えます。長くても2行程度にまとめましょう。どうしてもそれ以上長くなってしまうのであれば、そもそも「1スライド1メッセージ」を保てていない可能性があります。

まとめ

今回ご紹介した内容は、「コンテンツ以前」に気を付けるべき事柄です。逆に言うと、どんな素晴らしい内容でも、ここに挙げた事柄に欠けていては、説得力を大きく失ってしまう危険があるということです。基本的なことだと舐めてかからず、毎回気を付けていきたいと思います。

こちらの書籍には、他にも、データの種類の応じた適切なグラフの種類、グラフの作成例、色使いに関する注意点、などなど、実践的な事柄についても有用な情報が満載と言えます。折に触れて参照していきます。